
第8回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」の表彰式の様子
こんにちは!
管理人のウイスキーぼんぼんです。
5月14日、15日は広島県福山市が一年でもっとも盛り上がる
「福山ばら祭」の日です。
ばら祭り中には
「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」の表彰式も行われます。
今年は帰省して、ばら祭に行ってみることにしました。

福山市立大学

出版記念の集い 招待状
福ミスの表彰式は5月15日に行われたのですが、その前日14日には福山市立大学にて
第8回受賞作の出版記念の集いが開催されました。まずはこちらに参加します。
この出版記念の集いは自由参加ではなく、事前に招待状をもらっていないと参加できません。
なぜかわたしのもとにも招待状が届いたので、行ってみることにしました。

受付でもらった福ミスグッズのひとつ「御大うちわ」
出版記念の集いは、あくまで我々一般参加の人間は少数です。10組20人が参加できたようです。それ以外の招待客は、福山商工会議所の方であったり、福山市議会議員さんであったり、福山市に本社を置く民間企業のお偉いさんであったり、と福山の名士が参加するパーティーです。わたしの父が福山市の公務員なので、ゆるいつながりのあるお偉いさんの顔と名前は分かります。このような顔ぶれが揃うのが福山市主催の文学賞らしいです。
福山市市政施行100周年ということもあり、この福ミスの存在は福山市にとっても決して小さい存在ではなさそうな雰囲気でした。基本的にそういった方々の名刺交換の場、であるため、僕のようなコワッパはすみっこで捻り潰されないように、パーティーの様子を眺めることにしたのでした。
まずステージ上で選者の島田荘司御大の挨拶がありました。
『アムステルダムの詭計』の選考理由として、まず本格ミステリの歴史の説明がありました。
江戸川乱歩→松本清張→綾辻行人という流れを辿ってきた日本の本格ミステリ文壇。これまでは本格派、清張流社会派、そして新本格というように両極端へ振り子が触れるような動きを見せていた本格の歴史ですが『アムステルダムの詭計』はそうではなく、清張流社会派と本格的人工性の双方から同時にアプローチされた作品で、新しい時代の先駆けとなる本格ミステリなんだそうな。たしかに読んでみて、言われてみればそうです。しかし御大の話を聞くと、新本格の時代ってもう終わったんだな、と実感すると同時に、すでに新本格の次の時代を見ていた御大のその先見の明に驚いたのでした。

光の速さでお皿に取っていきます

ご満悦
御大と福山市長、そして受賞者の原進一さんと松本英哉さんの挨拶が終わった後は、料理に舌鼓です。
我々一般参加者にも料理が振る舞われました。
タダ飯に目がくらんではしゃぎます。

出版記念のケーキ
福山市を象徴するコウモリとバラのチョコレートも

受賞作『アムステルダムの詭計』出版を記念して、豪華なケーキも振る舞われました。この大きなケーキを切り分けて、参加者全員でいただきます。
同じ釜の飯を食うかのごとくケーキを食べて、われわれのローズマインドは高まっていくのでした(謎) ところで、この出版記念の集いには、受賞者の原進一さんと松本英哉さん以外にも、歴代の福ミス受賞作家さんも来られていました。わたし以外の一般参加の方はやはり本を持って来ている人が多くて、隙をついてはその作家先生にサインをねだっていました。
わたしは翌日のばら祭で貰う予定だった(というより重たい本をこの会場まで持ってきたくなかった)ので、サインをもらうのは控えておきました。

その後は写真撮影会など諸々があって、この出版記念の集いはお開きとなりました。

第49回 福山ばら祭
そして翌日15日――
福山ばら祭2日目、いよいよ
「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」の表彰式の日です。
福ミス関連のタイムテーブルとしては、
午後1時30分から福ミスブースで島田荘司氏と福ミス受賞者のみなさまによるサイン会、そのあと
2時50分から表彰式という流れです。

福ミスブース

先行販売された『僕のアバターが斬殺ったのか』
会場にある福ミスブースにはサイン会前から、福ミス作家の本の販売が行われていました。
第8回優秀作である松本英哉さんの『僕のアバターが斬殺ったのか』もサイン入りで先行販売されていました。サイン会が始まる前に早速購入します。

福ミスブースの近くには映画『探偵ミタライの事件簿 星籠の海』の看板もありました。
推理小説に関心のない人も、地元福山が舞台の映画ということもあってか、足を止めて写真を撮っている人が多くいました。

御大
予定通り1時半からサイン会開始です。
御大の前にはサインを求めて長い行列ができていました。『星籠の海』の原作者、という理由で御大の本を読んだことの無い人も福ミスブースで適当な1冊を買ってそれにサインをしてもらっている方が大勢いました。

ロンリーメン
わたしも御大にサインをしてもらいました。15年位前に南雲堂から購入した
『ロンリーメン』にしてもらいます。流石にレコードは持ってません。
間違いなく御大の作品の中で一番多く繰り返し鑑賞している作品です。
ありがとうございました。
基本的にサインもらいたい放題、握手してもらいたい放題なので、ファンの人にはおすすめです。

原進一先生のサイン

水生大海先生のサイン

知念実希人先生のサイン

吉田恭教先生のサイン
原進一先生、水生大海先生、知念実希人先生、吉田恭教先生、サインありがとうございました!
深木章子先生ご無理言ってすみませんでした。来年またもらいに行きます。
歴代の福ミス作家が皆さん福ミスブースに来られているので、もらおうと思えば全員からサインをもらえます。
しかし、
覆面作家である松本英哉先生は福ミスブースには来ておらず、サインもいただけませんでした。『僕のアバターが斬殺ったのか』がサイン入りで販売されていたのはこのためです。
といっても、前日の出版記念の集いには当然参加されていたので、一部のファンには顔及び性別はすでに知られています。シークレットの為、こればかりはここでは書けません。
わたくしの腕力の都合上、あまり多く本は持ち歩けないので、今年いただけなかった先生のサインは来年もらおうと思います。

1時間ほどサイン会が行われたあとは、場所を移してステージで表彰式です。

羽田市長

御大
羽田市長の挨拶、そして御大の挨拶があります。
映画『星籠の海』が成功して、第二、第三と毎年のように御手洗潔シリーズが映画化されることになれば、玉木宏さん、広瀬アリスさんを連れて、再び福山に戻ってこれることでしょう、そのためには福山の皆さんの協力が必要です、と我々に呼びかけます。

御大(左)、福山市長(中央)、原進一さん(右)
受賞者の原進一さんの挨拶がありました。
本を買ってください、と呼びかけます。
関西の方だからでしょうか、トークはさすが上手です。会場を沸かせていました。

挨拶の後は、正賞のトロフィー、賞状、そして福山名産品の授与が行われます。


正賞の福ミストロフィー
2016ローズ福山によるトロフィーの紹介もここでありました。
トロフィーには福山市を象徴するコウモリとバラがあしらわれています。このトロフィーは福山市ゆかりの工業デザイナーで、世界的にも評価の高い榮久庵憲司氏がデザインしたものです。

光文社の中の人(右)
優秀作の『僕のアバターが斬殺ったのか』の作者、松本英哉さんは覆面作家のため壇上に姿は無く、代わりに光文社の人が賞状を受け取ります。
松本英哉さん挨拶も光文社の人が代読しました。
『異邦の騎士』が好きで、以前大阪で行われた島田荘司氏のサイン会の時にかけてくれた言葉が、ご自身が本格ミステリを書く切っ掛けとなった、という挨拶が聞けました。
御大が言うには、
新本格流ゲーム的な本格ミステリはこちらの『僕のアバターが斬殺ったのか』にあるそうで、福ミス受賞も考えたとのことです。作者は鮎川哲也賞最終候補に過去2回も残っている方です。これは期待してしまいます。




そんなこんなで、ばら祭及び第8回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞の表彰式は終了です。
福山市は100万本の薔薇が咲くばらのまちです。
福ミスの『ばらのまち福山ミステリー文学新人賞』の名前はここから来ています。
第9回福ミスはついに応募作が100作品を超えたようで嬉しい限りです。
観光にも、そして推理文壇デビューのためにも、ぜひ福山にお越しください。

【関連リンク】
福山ミステリー文学新人賞│島田荘司選 http://fukumys.jp/
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福山市立大学

出版記念の集い 招待状
福ミスの表彰式は5月15日に行われたのですが、その前日14日には福山市立大学にて
第8回受賞作の出版記念の集いが開催されました。まずはこちらに参加します。
この出版記念の集いは自由参加ではなく、事前に招待状をもらっていないと参加できません。
なぜかわたしのもとにも招待状が届いたので、行ってみることにしました。

受付でもらった福ミスグッズのひとつ「御大うちわ」
出版記念の集いは、あくまで我々一般参加の人間は少数です。10組20人が参加できたようです。それ以外の招待客は、福山商工会議所の方であったり、福山市議会議員さんであったり、福山市に本社を置く民間企業のお偉いさんであったり、と福山の名士が参加するパーティーです。わたしの父が福山市の公務員なので、ゆるいつながりのあるお偉いさんの顔と名前は分かります。このような顔ぶれが揃うのが福山市主催の文学賞らしいです。
福山市市政施行100周年ということもあり、この福ミスの存在は福山市にとっても決して小さい存在ではなさそうな雰囲気でした。基本的にそういった方々の名刺交換の場、であるため、僕のようなコワッパはすみっこで捻り潰されないように、パーティーの様子を眺めることにしたのでした。
まずステージ上で選者の島田荘司御大の挨拶がありました。
『アムステルダムの詭計』の選考理由として、まず本格ミステリの歴史の説明がありました。
江戸川乱歩→松本清張→綾辻行人という流れを辿ってきた日本の本格ミステリ文壇。これまでは本格派、清張流社会派、そして新本格というように両極端へ振り子が触れるような動きを見せていた本格の歴史ですが『アムステルダムの詭計』はそうではなく、清張流社会派と本格的人工性の双方から同時にアプローチされた作品で、新しい時代の先駆けとなる本格ミステリなんだそうな。たしかに読んでみて、言われてみればそうです。しかし御大の話を聞くと、新本格の時代ってもう終わったんだな、と実感すると同時に、すでに新本格の次の時代を見ていた御大のその先見の明に驚いたのでした。

光の速さでお皿に取っていきます

ご満悦
御大と福山市長、そして受賞者の原進一さんと松本英哉さんの挨拶が終わった後は、料理に舌鼓です。
我々一般参加者にも料理が振る舞われました。
タダ飯に目がくらんではしゃぎます。

出版記念のケーキ
福山市を象徴するコウモリとバラのチョコレートも

受賞作『アムステルダムの詭計』出版を記念して、豪華なケーキも振る舞われました。この大きなケーキを切り分けて、参加者全員でいただきます。
同じ釜の飯を食うかのごとくケーキを食べて、われわれのローズマインドは高まっていくのでした(謎) ところで、この出版記念の集いには、受賞者の原進一さんと松本英哉さん以外にも、歴代の福ミス受賞作家さんも来られていました。わたし以外の一般参加の方はやはり本を持って来ている人が多くて、隙をついてはその作家先生にサインをねだっていました。
わたしは翌日のばら祭で貰う予定だった(というより重たい本をこの会場まで持ってきたくなかった)ので、サインをもらうのは控えておきました。

その後は写真撮影会など諸々があって、この出版記念の集いはお開きとなりました。

第49回 福山ばら祭
そして翌日15日――
福山ばら祭2日目、いよいよ
「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」の表彰式の日です。
福ミス関連のタイムテーブルとしては、
午後1時30分から福ミスブースで島田荘司氏と福ミス受賞者のみなさまによるサイン会、そのあと
2時50分から表彰式という流れです。

福ミスブース

先行販売された『僕のアバターが斬殺ったのか』
会場にある福ミスブースにはサイン会前から、福ミス作家の本の販売が行われていました。
第8回優秀作である松本英哉さんの『僕のアバターが斬殺ったのか』もサイン入りで先行販売されていました。サイン会が始まる前に早速購入します。

福ミスブースの近くには映画『探偵ミタライの事件簿 星籠の海』の看板もありました。
推理小説に関心のない人も、地元福山が舞台の映画ということもあってか、足を止めて写真を撮っている人が多くいました。

御大
予定通り1時半からサイン会開始です。
御大の前にはサインを求めて長い行列ができていました。『星籠の海』の原作者、という理由で御大の本を読んだことの無い人も福ミスブースで適当な1冊を買ってそれにサインをしてもらっている方が大勢いました。

ロンリーメン
わたしも御大にサインをしてもらいました。15年位前に南雲堂から購入した
『ロンリーメン』にしてもらいます。流石にレコードは持ってません。
間違いなく御大の作品の中で一番多く繰り返し鑑賞している作品です。
ありがとうございました。
基本的にサインもらいたい放題、握手してもらいたい放題なので、ファンの人にはおすすめです。

原進一先生のサイン

水生大海先生のサイン

知念実希人先生のサイン

吉田恭教先生のサイン
原進一先生、水生大海先生、知念実希人先生、吉田恭教先生、サインありがとうございました!
深木章子先生ご無理言ってすみませんでした。来年またもらいに行きます。
歴代の福ミス作家が皆さん福ミスブースに来られているので、もらおうと思えば全員からサインをもらえます。
しかし、
覆面作家である松本英哉先生は福ミスブースには来ておらず、サインもいただけませんでした。『僕のアバターが斬殺ったのか』がサイン入りで販売されていたのはこのためです。
といっても、前日の出版記念の集いには当然参加されていたので、一部のファンには顔及び性別はすでに知られています。シークレットの為、こればかりはここでは書けません。
わたくしの腕力の都合上、あまり多く本は持ち歩けないので、今年いただけなかった先生のサインは来年もらおうと思います。

1時間ほどサイン会が行われたあとは、場所を移してステージで表彰式です。

羽田市長

御大
羽田市長の挨拶、そして御大の挨拶があります。
映画『星籠の海』が成功して、第二、第三と毎年のように御手洗潔シリーズが映画化されることになれば、玉木宏さん、広瀬アリスさんを連れて、再び福山に戻ってこれることでしょう、そのためには福山の皆さんの協力が必要です、と我々に呼びかけます。

御大(左)、福山市長(中央)、原進一さん(右)
受賞者の原進一さんの挨拶がありました。
本を買ってください、と呼びかけます。
関西の方だからでしょうか、トークはさすが上手です。会場を沸かせていました。

挨拶の後は、正賞のトロフィー、賞状、そして福山名産品の授与が行われます。


正賞の福ミストロフィー
2016ローズ福山によるトロフィーの紹介もここでありました。
トロフィーには福山市を象徴するコウモリとバラがあしらわれています。このトロフィーは福山市ゆかりの工業デザイナーで、世界的にも評価の高い榮久庵憲司氏がデザインしたものです。

光文社の中の人(右)
優秀作の『僕のアバターが斬殺ったのか』の作者、松本英哉さんは覆面作家のため壇上に姿は無く、代わりに光文社の人が賞状を受け取ります。
松本英哉さん挨拶も光文社の人が代読しました。
『異邦の騎士』が好きで、以前大阪で行われた島田荘司氏のサイン会の時にかけてくれた言葉が、ご自身が本格ミステリを書く切っ掛けとなった、という挨拶が聞けました。
御大が言うには、
新本格流ゲーム的な本格ミステリはこちらの『僕のアバターが斬殺ったのか』にあるそうで、福ミス受賞も考えたとのことです。作者は鮎川哲也賞最終候補に過去2回も残っている方です。これは期待してしまいます。




そんなこんなで、ばら祭及び第8回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞の表彰式は終了です。
福山市は100万本の薔薇が咲くばらのまちです。
福ミスの『ばらのまち福山ミステリー文学新人賞』の名前はここから来ています。
第9回福ミスはついに応募作が100作品を超えたようで嬉しい限りです。
観光にも、そして推理文壇デビューのためにも、ぜひ福山にお越しください。

【関連リンク】
福山ミステリー文学新人賞│島田荘司選 http://fukumys.jp/
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