
こんにちわ!
管理人のウイスキーぼんぼんです。
今日は休日を利用して
京都国立博物館へ行ってきました!
ただいま絶賛開催中の特別展
「修理完成記念 国宝 鳥獣戯画と高山寺」と150年ぶりに所在が確認されニュースでも話題になっている
名刀・島津正宗を観に行くためです。いずれも京都国立博物館で見ることができます。すごいですね。
この京都国立博物館へは、確か12年前の2002年に開催された雪舟展へ、母と一緒と行った時以来に訪れます。どういう経緯で広島からこの京都まで旅行したのかサッパリ覚えていないのですが、久しぶりの京都国立博物館ということもありワクワクします。

京都国立博物館は京都駅から程近いところにあり、駅前から出ているバスに乗って5分ほどで到着します。
しかし、
博物館行きのバス停には長蛇の列が形成されていました! 何の列だろうと列に並んでいる人の会話を聞いてみると、なんとみなさん京都国立博物館へと向かうようではありませんか!「鳥獣人物戯画」ってそこまで人気なのかよ、とビビりながら満員のバスに乗り込むのでした。

博物館敷地外で開館を待つ人々の列
バスに乗って、三十三間堂の前で下車します。
まだ時間的に博物館の開館前でしたが、敷地外には開館を待つ人々の列が形成されていました。水樹奈々さんのライブの物販で鍛えられたボクでもこれは引きます。美術館でこれはないだろうと不意打ちを喰らったからです。
しかし、むかし「雪舟展」で訪れた時も、かなり待ったことをこのとき思い出します。京都国立博物館に来るたびに何時間も待っています。


チケットを買っていざ入場です。
京都国立博物館ではただいま明治古都館(本館)にて「修理完成記念 国宝 鳥獣戯画と高山寺」を開催しており、それとは別に最近新しく出来た平成知新館というところで名刀・島津正宗が一般公開されていました。
島津正宗のほうは待ち時間無しで観ることが出来たのですが、「鳥獣人物戯画」のほうは長蛇の列!待ち時間膨大です。

わたしは朝早めに訪れたのですが、あの有名な「鳥獣人物戯画」の甲巻を目にするには合計110分待つことになったのでした。
上の画像の60分+50分というのは、建物に入るまでに60分待ち、さらに館内の甲巻が展示されているエリアの入口~甲巻の展示ケースに到達するまでに50分という意味です。
先週行ったあべのハルカス美術館の新印象派展や2年位前の国立国際美術館で行なわれたエルグレコ展はここまで待ちませんでした。だからこそ意外です。みなさんそんなに「鳥獣人物戯画」が好きなんですか?

ひたすら待ちます

とは言っても、並んでいるお客さんを見ると、老若男女さまざまでした。お年寄りから中学生と思しきグループまで、関心は幅広い世代に及んでいました。
美術の教科書のみならず、日本史の教科書にも登場する有名作品ですから、一度は目にしておこうということなのでしょう。もちろんわたしもそのひとりです。

掲示どおり、だいたい1時間待って会場に到着です。
ここからは撮影禁止です。
「修理完成記念 国宝 鳥獣戯画と高山寺」とは高山寺に収蔵されている美術品や骨董、史料の数々を一同に公開した企画展です。
エリアの前半には巻物や絵図、木彫など多岐にわたる美術品が展示されていました。美術というようりも博物という内容で、こと美術に関しても個人的に絵画意外はあまり興味が無いので、ここはサラッと流す程度の観賞にとどめました。
そして展示エリア後半部分に、
「鳥獣人物戯画」の甲巻、乙巻、丙巻、丁巻の全4巻が一挙公開されていました。
しかし一挙公開とっても、特別展開催期間中、
前期10月7日~11月3日と後期11月4日~11月24日ではそれぞれ展示内容が違っており、現存するすべての「鳥獣人物戯画」を鑑賞するには最低2回訪れる必要があるのでした。 汚い、やり方が汚い、もうこんなに何時間も待って観賞できるかよ、と思いつつも、「鳥獣人物戯画」というのはそこまで膨大な量があるのか、と期待も半分です。
われわれがよく教科書などで目にした「鳥獣人物戯画」というのは全4巻のうちの一番最初の甲巻のことです。
とうぜんお客さんの人気もこの甲巻に集中しており、展示エリアが他の乙巻、丙巻、丁巻とは別に拾いエリアに設けられており、そこへ長蛇の列が形成されていました。ここで50分待ちます。

弓矢であてっこ

川あそび
有名なうさぎがすってんコロリンしている絵は後期11月4日~11月24日に展示されるそうで、今回わたしは観ることができませんでしたが、有名どころでは葉っぱへ弓矢をあてっこしているシーンや川で遊んでいる様子を描いたシーンを見ることが出来ました。
絵画の雰囲気はそのままに、紙質がずいぶん綺麗になっていて観賞に耐えるものに修復されていました。
そもそも修復が開始されたのが2009年からでじつに5年ぶりです。しかも修復前は紙が毛羽立っていたりバリバリにしわが寄っていたみたいで、実際修復前の「鳥獣人物戯画」の写真が会場にはあったのですが、まったく観賞できるレベルではありませんでした。それを考えると、ここまで綺麗な「鳥獣人物戯画」をまじまじと観賞できるようになったのは何年、何十年ぶりのことなのでしょう。感慨深いです。
やっぱり教科書で観た絵画の実物が目の前にあるというのは感動しますね。
絵画のサイズ感、墨の濃淡など教科書の印刷では表現しきれないところまで観賞できて満足です。
その他の乙巻、丙巻、丁巻については、作者がそれぞれ違っているようで、絵のタッチが全然違っていました。
乙巻には擬人化されていない馬や牛といった動物、丙巻には人間が賭博や遊びに興じる様子が、丁巻には宮中行事が行なわれている様子が描かれていました。
いずれも題材となっているものは違いますが、割と親しみやすい内容なのは共通していました。
現代においてはこの「鳥獣人物戯画」を、
漫画の祖として評価する向きもあるそうです。あまり詳しくないのですが、コミックに使用されているスピード線などの技法はすでにこの戯画で見ることが出来るそうです。日本のサブカルチャー、オタク文化の始まりはここにあるのかもしれません。

平成知新館
次に向かったのが、「修理完成記念 国宝 鳥獣戯画と高山寺」が開催されていた本館とは別にある平成知新館という建物です。同じ敷地内にあります。今年9月13日にオープンした出来たばかりの建物です。ここについ先日所在が確認された
名刀・島津正宗が一般公開されています。

幻の名刀「正宗」150年ぶりに確認、京都で15日から一般公開 - 産経WES
http://www.sankei.com/west/news/141014/wst1410140065-n1.html
名刀・島津正宗はいわゆる「正宗」という刀で、所在不明になってから実に150年ぶりに本物であろうと確認できた名刀です。最近ニュースでも話題になりました。
TVゲームのファイナルファンタジーファンならお馴染みでしょうか。セフィロスのトレードマークのひとつとなっている刀のマサムネもこの正宗が由来になっていると思われます。

セフィロス(ファイナルファンタジーVIIより)
しかしセフィロスのものよりも刀身は短くて、1mもありませでした。60~70cmほどでしょうか。
自分は刀の観賞の仕方がいまいちわからないのですが、もともとは美術品として制作されたものではないはずなのに、刃渡りが放つ怪しく光りに吸い込まれそうになります。真っ黒な樋と鏡のように澄んだ平地のコントラストに息を呑みます。確かな製作技術がそうさせているのでしょう。
美しくカーブを描く刃には波打つような刃紋が描かれていました。この刃紋の一致により、この無銘の刀が名刀・島津正宗と確認されたそうです。
国宝級として既に話題になっているようで、実際に国宝指定される日も近いかもしれません。


大人1,500円で「鳥獣人物戯画」と「島津正宗」を観賞できるのはなかなかお得だと思います。
ただし、人が多いため「鳥獣人物戯画」については、観賞が流れ作業的になるのが残念でした。「立ち止まらずに観賞してください」というあれです。こういうのは勘弁して欲しいのですが、ここまでのお客さんの多さを見ると仕方が無いのかなあ。
開催期間が秋なので、修学旅行で京都を訪れている学生さんも多そうです。時間が合えば観賞して地元へ帰るのも良いかもしれません。教科書で見るのと実際に本物を目の当たりにするのとでは感動が違うはずです。お勧めです。

ハンカチ 648円
グラス 850円
展示エリアの終わりには
ミュージアムショップがあり、そこで「鳥獣人物戯画」グッズがたくさん販売してありました。
カレンダーや付箋や絵葉書といった定番のものから、暖簾といった変り種なんかもありました。京都という場所柄らしくオリジナル生八ツ橋なんかも飛ぶように売れていました。レジには長い行列が出来ていて、みんなどんだけ「鳥獣人物戯画」が好きなんだよ、と思わせる光景でした。
わたしも記念に買って帰りました。絵葉書は「戯画」の一部を切り抜いたものだったので、なんだかインパクト不足な感じがして買うのは辞めておいて、替わりに
ハンカチ(648円)と
グラス(850円)を買って帰りました。

グラス
少し小さめ
グラスについては、ガラス面にウサギやカエルの絵が描かれているのですが、人気商品のためか白色が売り切れていました。仕方が無いので水色を買って帰ることに。他にピンク色がありました。展覧会限定商品とのことです。
【関連リンク】
京都国立博物館 | Kyoto National Museum http://www.kyohaku.go.jp/jp/
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