読み終わったミステリについてコメント。でも最近は脇道にそれぎみ。 このブログは水樹奈々さんを応援しています。

歌野晶午「長い家の殺人」 

新装版 長い家の殺人新装版 長い家の殺人
2008/4/15
歌野晶午

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★★★★☆

新本格30周年
新本格ミステリ30周年おめでとうございます





 【内容紹介】

 消失死体がまた元に戻る!?完璧の「密室」と「アリバイ」のもとで発生する、学生バンド“メイプル・リーフ”殺人劇―。「ミステリー史上に残ってしかるべき大胆なアイデア、ミステリーの原点」と島田荘司氏が激賛。この恐るべき謎を、あなたは解けるか?大型新人として注目を浴びた鮮烈なデビュー作。




 新本格ミステリを代表する書き手、歌野晶午氏のデビュー作です。再読です。
 なんだかトリックを知っている為か、初読時よりもむしろ楽しく読めた気がします。
 時と国境を経て、フランスの推理作家が、本作のメイントリックと同じものを扱った作品を出して話題になったのも、まだまだ記憶に新しいところです。当時の盛り上がりを見ると、『葉桜』や『密室殺人ゲーム』に比べると『家』シリーズは一段も二段も低く見られていた大勢の評価の中でも、全然しっかり読者の記憶、そして本格ミステリの歴史に名を残していたことが証明されたのではないかと感じます。また、そのフランスの作品が発表された当時は「日本にだって『長い家の殺人』があるんだぜ!」とミステリファンとしては結構誇らしくなったのを覚えています。
 メイントリックのインパクト重視の作品ですが、同タイプの二つの事件を重ねることで、一方で提示できなかった手掛かりを他方で提示させてみせるなど、フェアプレイの精神は達者で、読み手にも親切です。第二の事件の「人魂」なんかは謎がそのまま手がかりとなっていて、このあたりは島田荘司チルドレンらしい謎の提示のされ方を感じます。
 ただ、フェアプレイについてはもうひとつ思うところがあり、今読んでみると、地の文で嘘をついている点が、アンフェアなのではないかという気がしないでもありません。部屋名についてです。しかしそれもメイントリックのインパクトの前には瑣末な問題のような気もするし、要は納得出来るか出来ないか(腹が立つか立たないか)の見地に立つと、全然許容できる範囲です。

 巻末に収録されている島田荘司御大も時代を感じさせます。自身と同様に、新人賞の受賞を経由せずにデビューさせることに対して、親心のようなものがこの文章からは感じられます。
 「彼の文章家としての貴重な資質は、今後さらに磨かれ、ますますその本領を発揮するようになるだろう」という御大の推薦文から、さらに文庫のページをめくると、著者の経歴が書かれた巻末のページにたどり着きます。そこに並ぶのは「日本推理作家協会賞受賞」「本格ミステリ大賞受賞」といったデビュー以降の華々しい受賞歴です。
 物理トリック、叙述トリック、自由自在の作者。まだまだ面白い推理小説を書いて欲しいですね。新本格30周年おめでとうございます。

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[ 2017/06/08 01:56 ] 歌野晶午 | TB(0) | CM(0)

歌野晶午「Dの殺人事件、まことに恐ろしきは」 

Dの殺人事件、まことに恐ろしきはDの殺人事件、まことに恐ろしきは
2016/11/2
歌野 晶午

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★★★★☆



 【内容紹介】

 トリックと幻想は紙一重。ミステリの鬼才×乱歩、驚愕のミステリ短編集!

 カメラマンの「私」が渋谷の道玄坂で出会い、交流するようになったのは、賢いが生意気な少年・聖也。
 その日も私は道玄坂のダイニングバーで聖也と話していたが、向いの薬局の様子がおかしい。駆けつけた私たちが発見したのは、カーペットの上に倒れた、上半身裸の女性だった。
 その後、私と聖也は事件を探り始める。しかし、私はあることに気がついてしまい、元の世界には戻れなくなっていた――(表題作)。

 「人間椅子」「押絵と旅する男」「D坂の殺人事件」「お勢登場」「赤い部屋」「陰獣」「人でなしの恋」「二銭銅貨」……サプライズ・ミステリの名手が、新たな魅力を吹き込む!




 最近、TVアニメなどでも現代を舞台にアレンジされた乱歩作品を見かけた(詳細には視聴してませんが)のですが、本作品集もそのように現代を舞台にした物語ばかりが収録されています。幻想を先端科学によって解決し現実に立ち返らせる――いわば島田荘司理論を実践したミステリは割りかしよく見かけるのですが、本書の趣向は少し異なっています。幻想をトリックやロジックによって日常に引き戻す、というよりも、トリックやロジックによって日常の中に幻想を浮かび上がらせることに注力している印象を受けます。島田荘司チルドレンである作者がこのような作品を書いたことにも興味を覚えます。

 収録作品全編に渡ってインターネットやバーチャルリアリティ、スマートフォン(携帯電話)など、乱歩の時代には無かった機器が登場します。乱歩作品のリスペクトも大きく、事件の骨格は乱歩の有名作品(「人間椅子」「D坂の殺人事件」など)から材を取ったものばかりで、物語の骨格も似せています。そのような乱歩の探偵小説に、『密室殺人ゲーム』の著者である歌野晶午氏のミステリが加わります。江戸川乱歩と歌野晶午のコラボレーションと言っても過言ではなくて、想像以上に好相性なのが驚きです。乱歩”らしさ”、そして歌野“らしさ”のいずれも失われていなくて、この歌野“らしさ”であるところのネットやゲームといった現代性を盛り込んだミステリが、われわれ読者に「ゆめ」を見せてくれます。わたしが生まれる前の遠い過去、乱歩の生きた時代の「人間椅子」ではなく、屋根裏のなくなった現代住宅の中で見せる「屋根裏の散歩者」であり、満員電車の中スマホゲームに夢中になる時代の「人でなしの恋」なのです。
 個人的なお気に入りは、表題作と言いたいところですが、巻末収録の「人でなしの恋からはじまる物語」です。
 現代ならではの“人でなしの恋”からはじまる非現実が、やがて現実へと反転し、その現実の中で一筋の夢を見せてくれるのが巧妙です。バブル経済からひとつの「儚さ」を生み出していますが、それは直接主人公には影響せず、人とバーチャルとの会話が破綻し、人と人との対話がより良い方向へと向かっていく物語が心あたたまります。我々の生きる時代と文化を駆使して、歌野晶午氏が乱歩の探偵小説に新たな風を吹き込んだ作品と言えます。
 トリックやロジックなどを単体で見ると決して飛び越えたハードルは高くありませんが、それらを使って、またさらに現代性を加えて「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」を現代に体現してみせた趣向は大きく評価されるべきだと思います。
[ 2016/11/06 21:06 ] 歌野晶午 | TB(0) | CM(0)

歌野晶午「ずっとあなたが好きでした」 

ずっとあなたが好きでしたずっとあなたが好きでした
(2014/10/14)
歌野 晶午

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★★★★★



 【内容紹介】

 甘く切なく、ちょっと痛い恋の話いろいろ

 国内外の様々な場所で、いろいろな男女が繰りひろげる、それぞれの恋模様。サプライズ・ミステリーの名手が贈る恋愛小説集……だが?




 密室、暗号、アリバイ崩し…といったコテコテの本格より、こういう落ち着いて読める本格が最近面白いと感じるようになったのは歳をとったせいなのかなあと思うのですが、それを差し引いても本書は本格ミステリの傑作と言える作品です。

 本書を手に取って、ミステリであると購入者に感じさせる情報は作者が歌野晶午であることくらいで、あまりあらすじなどにミステリであることは明記されていません。自分も読むのを後回しにしようかと考えていたのですが、久しぶりの作者の新刊ということもあり、すぐに読んでみたのですが、これが予想外に面白い作品でした。ミステリ度、本格度の高さを期待している人は迷わず購入することをお勧めします。

 作者が『葉桜の季節に君を想うということ』をモノにして以降、何かと「葉桜を越える~」とか「葉桜の歌野晶午~」といった謳い文句が作者の新刊には見えていた覚えがあるのですが、そんな謳い文句はもはや無かったことにして良いでしょう。『葉桜の季節に君を想うということ』と比較するにふさわしい唯一の作品は、本書『ずっとあなたが好きでした』です。

 というわけなので、何を書いても衝撃を減じさせることにつながる危険を孕んでいるので、早く読んでしまうのが吉でしょう。本書の帯などで内容にあまり言及していないのはそのためかと思われますし、わたし自身もこの記事を濁して書いています。
 ずらっと揃った短編のいずれもが恋愛小説でありながら、推理小説でもあるヒネリね効いた物ばかりなのが読んでいて楽しいです。個人的にお気に入りなのが「マドンナと王子のキューピット」です。これは広島市の市内が舞台になっており、以前自分が暮らしていたところと比較的近い場所が舞台になっているのでした。広電の電車(いわゆる“ちんちん電車”)や銀山町駅、それに乗って通学する女子学生等、なかなかリサーチが徹底していてリアルであるため、頭の中に情景が浮かんできて懐かしい気持ちになりました。
 こういう懐かしい気持ちにさせてくれるもの、露骨な犯罪の匂いのするもの、今ふうのインターネットを題材にした恋愛模様…などなどさまざまな“恋愛ミステリ小説”が収録されています。そういう誰もが経験したであろう等身大の恋を楽しみながら……

 …「葉桜の歌野」を楽しんでください!
 以上です!本年度のマストリード本格の一冊であることは間違いないでしょう。
 もう何も言えません!




葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)
(2007/05)
歌野 晶午

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[ 2014/10/18 23:28 ] 歌野晶午 | TB(0) | CM(0)

歌野晶午「魔王城殺人事件」 

魔王城殺人事件 (講談社ノベルス)魔王城殺人事件 (講談社ノベルス)
(2012/05/08)
歌野 晶午

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★★★☆☆

 星野台小学校5年1組の翔太たちは、探偵クラブ「51分署捜査1課」を結成した。いくつかの事件を解決し、ついに、町のはずれにある悪魔の巣窟のような屋敷、デオドロス城(僕たちが勝手に名付けた)にまつわる数々の怪しいウワサの真相を確かめるべく探険することに!潜入直後、突然ゾンビ女(?)が現れたかと思うと、庭の小屋の中で謎の消失!新たに女子2人が加わった「51分署捜査1課」は再び城に。今度は小屋の中で乳母車男(!?)の死体を発見してしまうのだが、その死体も消滅してしまう。やはりデオドロス城には何かただならぬ秘密が隠されているのだ。


 “ミステリーランド”のノベルス落ち。お求め安い価格になりました。
 少年探偵団もので、冒険色の強い作品です。ゲームやケータイなどが普通に登場し、子供たちの口調や考えも割と今ふう。こういう感覚は時代の流れで変容するので、ちびっこ読者にとっては過去の有名児童書を読むより感情移入しやすいのではないかと思います。
 早い段階で謎――それも不可能犯罪が登場して、謎の魅力で物語を引っ張っているのはさすが本格ミステリ作家。トリックは子供大人関係なくひらめきで解けるタイプのものであることも、本叢書にマッチしています。しかし“四角い部屋”であることが一種のミスリードになっていて、容易には真相に到達させないのです。このあたりは実に巧妙。
 一番のインパクトはやはり物理トリックですが、そのインパクトの影に隠れて見えにくくなっている動機にこそ本書の魅力があると思います。犯行計画の一部と思われていたトリックが、じつは本来的には殺人のためではなく生きる人間のために存在していたことに注目すべきでしょう。ミステリで描かれるトリックは人を殺すためのものばかりではない、ということ、そのトリックを施す労力を人を生かすことに向けて行使していること、これを読んだちびっこ読者がサプライズと同時に何か心にひらめくものがあれば素敵だと思います。感動は大きいはず。
 子供たちがミステリのすばらしさに気付く可能性を秘めた良作です。こういうミステリを学校の図書室なんかに置いておきたいね。
[ 2012/06/05 19:58 ] 歌野晶午 | TB(0) | CM(0)

歌野晶午「春から夏、やがて冬」 

春から夏、やがて冬春から夏、やがて冬
(2011/10)
歌野 晶午

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★★★☆☆

 関東の地方都市にあるスーパーの保安責任者・平田は、ある日、店で万引きを働いた末永ますみを捕まえた。いつもは情け容赦なく警察へ引き渡す平田だったが、免許証の生年月日を見て気が変わり、見逃すことに。それをきっかけに交流が生まれた2人。やがて平田は己の身の上をますみに語り始めるが、偶然か天の配剤か、2人を結ぶ運命の糸はあまりに残酷な結末へと導いていく。傑作『葉桜の季節に君を想うということ』の著者が満を持して放つ、究極のミステリー!

 帯には「『葉桜の季節に君を想うということ』を超える衝撃がいま」という謳い文句が躍っていますが、葉桜を越える衝撃は正直期待しないほうが吉。しかし、少なくとも葉桜を読んだ読者はこの本を手に取るべきだと思います。
 『葉桜』は第4回本格ミステリ大賞を受賞した作品ですが、当の歌野晶午さんはガチの本格であるとは思っていない、というふうな言葉をどこかで読んだことがあります。『密室殺人ゲーム2.0』が本格ミステリの中心により近い位置にある作品とするならば、『葉桜』はそこからすこし外周へ離れた位置にある作品であるとわたしは思っています。こういった位置関係の2作が本格ミステリ大賞を受賞した今、満を持して(?)登場したのが本書『春から夏、やがて冬』です。
 『春から夏、やがて冬』は終段に大きなサプライズがありますが、安易に叙述トリックに頼っていないところが意外でした。しかし、よくよく考えてみると、このような方法で悲劇の演出をして幕を閉じる物語は、本格はもちろんミステリですら無くてもよさそうで、なんだかジャンルの分類に困ってしまいます。当時『葉桜』が本格としてどうなのか、と一部で議論されましたが、今回は『春から夏、やがて冬』はミステリに分類してしまって良いのか、という問題に直面します。別にミステリであろうが無かろうが作品の面白さに影響は無いのですが、こういう作品を読むと「ミステリって何なんだろう」「ミステリとそうでない小説の境界線ってどこにあるんだろう」と考えてしまいます。読み心地としては道尾秀介さんの作品に似ていました。われわれ本格読者は歌野さんに試されているのでしょうか!?

 名探偵と事件の真相のあり方について、その真偽判別の点でエラリー・クイーン的な読み方も出来なくは無いですが、さすがにそれはストレートな読み方ではないと思うし、ここはあっさり絶望の淵に落とされてしまうのを楽しんだほうが良いと思った。
 事件解決に対して手詰まりの状況に陥るラストシーンは絶望的で、どこかのゲームソフトの宣伝文句ではありませんが「どうあがいても絶望」という言葉がピッタリです。

 あと歌野さんってケータイ小説とか書けば流行りそうな予感がします。単純な文章からイメージ喚起できるから。本書を読んでそう思った。




葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)
(2007/05)
歌野 晶午

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密室殺人ゲーム2.0 (講談社ノベルス ウC-)密室殺人ゲーム2.0 (講談社ノベルス ウC-)
(2009/08/07)
歌野 晶午

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[ 2011/11/03 17:49 ] 歌野晶午 | TB(0) | CM(0)

歌野晶午「密室殺人ゲーム・マニアックス」 

密室殺人ゲーム・マニアックス (講談社ノベルス)密室殺人ゲーム・マニアックス (講談社ノベルス)
(2011/09/07)
歌野 晶午

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★★★★☆

 “頭狂人”“044APD”“aXe”“ザンギャ君”“伴道全教授”。奇妙なハンドルネームを持つ5人がネット上で日夜行う推理バトル。出題者は自ら殺人を犯しそのトリックを解いてみろ、とチャット上で挑発を繰り返す!ゲームに勝つため、凄惨な手段で人を殺しまくる奴らの命運はいつ尽きる!?


 今回も面白かった。
 ボリューム的には前作・前々作に比べてかなりダウンしていますが、物語のスケールはむしろアップしています。5人だけのチャットゲームにとどまらず、インターネットを通じて日本全国のネットユーザーに波及し、さらには日本が抱える先進技術の機密にまで及ぶというとんでもない広がりを見せます。なんだか映画化しても良さそうなスケール感で、いままでに無いような規模で推理合戦が描かれ、<安楽椅子探偵>と呼ぶには何か違和感のある安楽椅子探偵が描かれているのです。
 かつて『虚無への供物』で描かれたような物見高い見物衆が大勢登場しますが、エアコンの効いた部屋でニコ生の外配信などを観れる昨今では、その感覚に違和感はありません。出題者である犯人側の心理「逮捕される危険を冒してなぜ犯罪を告白(公開)するのか?」という疑問にしても、理屈では無く現実が虚構を追い越している感があり、現実が虚構を説明している部分もあります。twitterにおける未成年者の飲酒・喫煙・窃盗ツイートなどなど。本書はそこまで踏み込んでいます。「ネットワークを使った推理合戦」という骨組みだけでなく、こういう現代的でインターネット利用者の独特の感覚を切り取ってみせているところは社会派っぽくあります。
 メイントリックはシリーズを通読してきた読者にこそ、より驚けるものなので、過去作をまず読むことをお勧めします。またTwitter全盛、個人が簡単にストリーム配信できる今だからこそ、本書で描かれた虚構との親近性を感じることができるかもしれません。

 なにやら本書は外伝的な位置づけのようですが、クオリティは折り紙つきです。おすすめ!
[ 2011/09/19 20:33 ] 歌野晶午 | TB(0) | CM(0)

歌野晶午「舞田ひとみ14歳、放課後ときどき探偵」 

舞田ひとみ14歳、放課後ときどき探偵 (カッパ・ノベルス)舞田ひとみ14歳、放課後ときどき探偵 (カッパ・ノベルス)
(2010/10/20)
歌野 晶午

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★★★☆☆

 ゲームとダンスが大好きで、勉強と父親は嫌い。生意気盛りの中学二年生・舞田ひとみが、小学校時代の同級生・高梨愛美璃と再会したのは、愛美璃が友人たちと、募金詐欺を繰り返す胡散臭い女を尾行していた時だった。数日後、女は死体で発見されて―。驚きのひらめきと無限の想像力で、ひとみは難事件に挑む!14歳の少女たちの日常と、彼女たちの周りで起こる不思議な事件をいきいきと描いた異色の本格ミステリ、シリーズ第二弾。


 ひとみタンが帰ってきたよヾ(*´∀`*)ノうわ~いうわ~い
 でも11歳から14歳に劣化してしもうた(´・ω・`)ショボーン
 ぼくは小学生のひとみタンが好きです(`・ω・´) シャキーン

 ヒロインのことはともかく、ミステリとしての内容は前作「11歳」のほうが上だと思う。各短編につながりがある趣向は前作同様だけど、そのつながりが事件やトリックの深いところまで踏み込んでいない点であっさりした印象を受けた。
 ジャケットから感じ取れる若さはじけるエネルギッシュなイメージは作中でも健在で、ミステリとしてマニアックになりすぎていないことと併せて、若い読者にウケる小説ではないかと思う。ラノベみたいにイラストがないとはいえ、作中のひとみタ…舞田ひとみの冒険を見ているとかわいいヒロインであることは感じ取れます。
 そういう「若い」「今風」といったイメージはミステリのトリックにおいても見て取れ、収録作では“正社員”と“契約社員”の格差を上手く使ったアリバイトリックが印象的だった。契約社員だけでは実行不能、正社員の力を借りなければ実現できたなかったところは何ともエグく、まさに現代の雇用格差をミステリで描いた良作です。

 今後は「17歳」「20歳」「23歳」…といった感じで本が出るにつれてひとみタンが劣…成長していくのかな。それはそれで楽しみだし、子供の視点で大人を見続けてきた舞田ひとみが、今後いざ大人の側に立ってしまうとどういう心の変化が生まれるのかは興味がある。たとえば今回描かれた雇用格差問題など。
[ 2010/11/03 20:41 ] 歌野晶午 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

ウイスキーぼんぼん

Author:ウイスキーぼんぼん

初めて読んだミステリは『そして扉が閉ざされた』(岡嶋二人)。以来ミステリにどっぷりハマリ中。
「SUPER GENERATION」で水樹奈々さんに興味を持ち「Astrogation」で完全にハマる。水樹奈々オフィシャルファンクラブ「S.C. NANA NET」会員。

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好きな推理作家:島田荘司ゴッド
嫁本:アトポス)
好きな歌手:水樹奈々ちゃん
嫁曲:SUPER GENERATION)
誕生日:ヘレン・マクロイとおなじ
体型:金田一耕助とおなじ

本年度のお気に入り(国内)
御朱印巡り
集めた御朱印です。
(各都道府県参拝した順)
※記事に出来ていない寺社多数です!鋭意執筆中!
※リンクが切れているものは下書き状態です。しばらくしたら公開されます。

【東京】
・靖國神社(その1)
・靖國神社(その2)
・東京大神宮
・浅草寺 御本尊
・浅草寺 浅草名所七福神
・浅草神社
・浅草神社 浅草名所七福神
・今戸神社
・明治神宮(その1)
・明治神宮(その2)
・増上寺
・烏森神社
・神田明神
・乃木神社
・上野東照宮

【神奈川】
・鶴岡八幡宮
・建長寺
・高徳院(鎌倉大仏殿)
・長谷寺

【愛知】
・熱田神宮
・一之御前神社、別宮八剣宮
・真清田神社
・大神神社
・大須観音

【大阪】
・大阪天満宮
・豊國神社
・四天王寺
・住吉大社
・坐摩神社
・法善寺
・難波八阪神社
・道明寺天満宮
・一心寺
・安居神社
・生國魂神社
・生國魂神社 干支(申)
・生國魂神社 干支(酉)
・三光神社
・玉造稲荷神社
・今宮戎神社
・方違神社
・難波神社
・露天神社(お初天神)
・太融寺
・大鳥大社
・石切劔箭神社
・枚岡神社
・慈眼寺
・久安寺

【京都】
・鈴虫寺(その1)
・鈴虫寺(その2)
・松尾大社(その1)
・月読神社
・天龍寺
・御髪神社
・常寂光寺
・二尊院
・野宮神社
・下鴨神社(賀茂御祖神社)
・河合神社(下鴨神社摂社)
・盧山寺
・梨木神社
・白雲神社
・護王神社
・御霊神社
・下御霊神社
・平安神宮
・銀閣寺(慈照寺)
・金閣寺(鹿苑寺)
・龍安寺
・八坂神社
・八坂神社 美御前社
・八坂神社 又旅社
・八坂神社 冠者殿社
・八坂神社 青龍
・八坂神社 祇園御霊会
・伏見稲荷大社 本殿
・伏見稲荷大社 奥社奉拝所
・伏見稲荷大社 御膳谷奉拝所
・三十三間堂
・養源院
・東福寺
・建仁寺
・南禅寺(その1)
・南禅寺(その2)
・永観堂(禅林寺)
・北野天満宮
・北野天満宮 宝刀展限定「鬼切丸」
・大将軍八神社
・法輪寺(達磨寺)
・妙心寺
・妙心寺 退蔵院
・仁和寺
・建勲神社
・晴明神社
・御金神社
・八大神社
・豊国神社
・由岐神社
・鞍馬寺
・貴船神社
・六道珍皇寺
・六道珍皇寺 六道まいり
・六波羅蜜寺 都七福神
・安井金比羅宮
・知恩院 徳川家康公四百回忌
・青蓮院門跡
・青蓮院門跡 近畿三十六不動尊霊場
・粟田神社
・鍛冶神社(粟田神社末社)
・東寺
・上賀茂神社(賀茂別雷神社)
・大徳寺 本坊
・大徳寺 高桐院
・今宮神社
・妙顯寺
・三千院 御本尊
・三千院 西国薬師四十九霊場第四十五番
・三千院 聖観音
・実光院
・勝林院
・宝泉院
・寂光院
・宝厳院
・大覚寺
・清涼寺
・祇王寺
・化野念仏寺
・落柿舎
・城南宮
・飛行神社
・石清水八幡宮
・岡崎神社
・長岡天満宮
・平野神社
・法金剛院
・高台寺
・清水寺
・宝蔵寺 阿弥陀如来
・宝蔵寺 伊藤若冲
・勝林寺
・平等院 鳳凰堂
・宇治神社
・宇治上神社
・智恩寺
・元伊勢籠神社
・眞名井神社
・梅宮大社

【奈良】
・唐招提寺
・薬師寺 御本尊
・薬師寺 玄奘三蔵
・薬師寺 吉祥天女
・薬師寺 水煙降臨
・東大寺 大仏殿
・東大寺 華厳
・東大寺 二月堂
・春日大社 ノーマル
・春日大社 第六十次式年造替
・興福寺 今興福力
・興福寺 南円堂
・如意輪寺
・吉水神社
・勝手神社
・金峯山寺
・吉野水分神社
・金峯神社
・法隆寺
・法隆寺 西円堂
・中宮寺
・法輪寺
・法起寺
・元興寺
・橿原神宮
・橘寺
・飛鳥寺
・飛鳥坐神社

【和歌山】
・総本山金剛峯寺
・高野山 金堂・根本大塔
・高野山 奥之院
・高野山 女人堂
・熊野那智大社
・青岸渡寺
・飛瀧神社
・伊太祁曽神社
・國懸神宮
・紀三井寺

【滋賀】
・比叡山延暦寺 文殊楼
・比叡山延暦寺 根本中堂
・比叡山延暦寺 大講堂
・比叡山延暦寺 阿弥陀堂
・比叡山延暦寺 法華総持院東塔
・比叡山延暦寺 釈迦堂
・比叡山延暦寺 横川中堂
・比叡山延暦寺 四季講堂(元三大師堂)
・三尾神社
・三井寺 金堂
・三井寺 黄不動明王
・近江神宮

【兵庫】
・生田神社
・廣田神社
・西宮神社
・湊川神社
・走水神社
・千姫天満宮
・男山八幡宮
・水尾神社
・兵庫縣姫路護國神社
・播磨国総社 射楯兵主神社
・甲子園素盞嗚神社
・北野天満神社

【岡山】
・吉備津神社
・吉備津彦神社

【鳥取】
・白兎神社
・宇倍神社
・聖神社
・鳥取東照宮(樗谿神社)

【広島】
・吉備津神社
・素盞嗚神社
・草戸稲荷神社
・明王院
・出雲大社 福山分社
・沼名前神社(鞆祇園宮)
・福禅寺(対潮楼)

【徳島】
・大麻比古神社

【福岡】
・太宰府天満宮
・筥崎宮(筥崎八幡宮)
・住吉神社

【沖縄】
・波上宮

■朱印帳■
・京都五社めぐり
・高野山 開創1200年記念霊木朱印帳
・平安神宮 御朱印帳
・全国一の宮御朱印帳
・住吉大社 御朱印帳
・建仁寺 御朱印帳
・今戸神社 御朱印帳
・大将軍八神社 御朱印帳
・晴明神社 御朱印帳
・東寺 御朱印帳
・明治神宮 御朱印帳
・大阪市交通局 オオサカご利益めぐり御朱印帳
・北野天満宮「宝刀展」記念朱印帳
・熊野那智大社 御朱印帳

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