読み終わったミステリについてコメント。でも最近は脇道にそれぎみ。 このブログは水樹奈々さんを応援しています。

秋保水菓「コンビニなしでは生きられない」 

コンビニなしでは生きられないコンビニなしでは生きられない
2018/4/6
秋保 水菓

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★★★★☆



 【内容紹介】

 19歳のフリーター男子とバイト研修中の女子高生コンビが挑む、コンビニ店内で起きた不可思議な事件の数々。
 コンビニを愛しすぎた著者が描く、謎解き鮮やか、仕掛け重厚“青春ミステリー”
 第56回メフィスト賞受賞作!




 第56回メフィスト賞受賞作です。最近メフィスト賞乱発ですが、本作についていえばクオリティは悪くありません。
 わからないもので、タイトルから想起させる印象とは違って、実際に蓋を開けてみると本格ミステリとしてはなかなかに骨太、水準以上の出来でした。期待値大の新人の登場です。

 一見すると短編集のような前半なのですが、後半ではそれが一転して、ある仕掛けが浮き彫りになり長編としての姿を現します。
 後半のドンデン返しラッシュは圧巻で、何重底にもなっている真相が贅沢です。どこまで深くもぐっていくのか、最終的な真相はどこにあるのかを読者に掴ませない趣向で、これらのどんでん返しをすべて事前に伏線を張った上で行っているのが好感触です。本格ミステリとしての手続きは完璧です。
 コンビニという狭い空間、限られた人物の中で、お客の入れ代わり立ち代わりのみで生み出される繚乱の謎は、従来のミステリで言うところのクローズドサークルや密室の謎の魅力に通じるものがあります。その一方で、この狭い空間と人間関係は小説としてキャラクターの掘り下げが必然になってくると思うのですが、それまでもを本格ミステリとしてのどんでん返しに奉仕させているのが素晴らしいです。
 本書にはいくつかの図版も挿入されていて、これらも大変にいい仕事をしています。暗号解読のような魅力がありながら、じつは大きなミスリードが忍ばせてあるという油断無さです。
 不安定就業者であるコンビニバイトが抱く心の葛藤をリアルに描きながら、労働環境をとりまく社会問題ついても真相に一枚噛ませていて、現代を象徴する社会派推理小説としての側面も持っています。「コンビニなしでは生きられない」というタイトルが、最終盤において裏返り、ダブルミーニングとなるのが、コンビニ好きと聞く作者らしいところかもしれません。コンビニの魅力をミステリという形で十二分に描いた傑作と言えます。
 第55回メフィスト賞受賞作の『閻魔堂沙羅の推理奇譚』よりはこちらの第56回の『コンビニなしでは生きられない』のほうが好みです。本格度合いも本作のほうが高いのではないかと思います。実際に読んでみたいと分からないものです。

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[ 2018/04/08 11:03 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

木元哉多「閻魔堂沙羅の推理奇譚」 

閻魔堂沙羅の推理奇譚 (講談社タイガ) 閻魔堂沙羅の推理奇譚 (講談社タイガ)
2018/3/22
木元哉多

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★★★☆☆



 【内容紹介】

 第55回メフィスト賞、受賞作!!

 「犯人がわからない? あなたは地獄行きね」

 死者復活を賭けた推理ゲーム!

 俺を殺した犯人は誰だ? 現世に未練を残した人間の前に現われる閻魔大王の娘――沙羅。赤いマントをまとった美少女は、生き返りたいという人間の願いに応じて、あるゲームを持ちかける。自分の命を奪った殺人犯を推理することができれば蘇り、わからなければ地獄行き。犯人特定の鍵は、死ぬ直前の僅かな記憶と己の頭脳のみ。生と死を賭けた霊界の推理ゲームが幕を開ける――。




 第55回メフィスト賞受賞作です。
 連作短編集ですが、連鎖式などではありません。4編収録されていて、4話目が幕を閉じたら普通に何もなく終わります。「終わりかいっ!地獄に落ちろ!」とツッコミたくなるラストで、メフィスト賞受賞作の割に、そして生と死を賭けた霊界の推理ゲームという特殊設定の割に普通に終わりました。各短編それぞれに目を向けても、トリックや謎を度外視して物語としてリーダビリティーが高いものが多く、案外こういった「生死をかけた推理ゲーム」という尖った設定というのは、メフィスト賞対策だったのではないかと勘ぐってしまいます。
 被害者視点の物語ばかりで、いずれもその人物が絶命した瞬間、閻魔様(の娘)のもとへ魂が送られ、「すべての手がかりは提示されています」といった娘の一言で、生死をかけた推理ゲームが開始されます。いわゆる「読者への挑戦」なのですが、被害者自身が犯人を特定する、という趣向がまず斬新です。そして当然被害者(探偵)は現場から改めて手がかりを収集することはできないので、変種のアームチェア・ディテクティブとしても読むことが可能かもしれません。いわば「現場百遍」の否定とでも言いましょうか、これもまた本格ミステリとしては新しいのではないでしょうか。
 このように特殊設定が「ミステリ」へは活かされている一方で、「物語」へあまり活かされていない感じがします。これだけ4編そろって全員それかい、というツッコミ要素があり、シリーズ化してなんぼという感じがします。
 天国行きか地獄行きかを審判してもらうシチュエーションは、確かむかし国内の(社会派?)推理作家の短編にも前例があったはずですが、しかしそれでも斬新なアイデアだと思います。その中で、殺されて閻魔の娘と謎解きゲームをする、という基本構成の繰り返しや、データはすべて提示されているという「読者への挑戦」といった使い古された手は、安定感や安心感につながるため、意外ととっつきやすいです。週一の一話完結アニメやドラマをやっても流行るのではないかと思います。

[ 2018/03/25 19:14 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

エドガー・ウォーレス「血染めの鍵」 

血染めの鍵血染めの鍵
2018/2/8
エドガー・ウォーレス

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★★★★★



 【内容紹介】

 大正時代に『秘密探偵雑誌』へ翻訳連載されたエドガー・ウォーレスの本格ミステリが新訳でよみがえる!新聞記者ホランドの前に立ちはだかる堅牢強固な密室殺人の謎。




 2件の堅牢な密室殺人が読者を翻弄させる、黄金時代のコテコテの本格ミステリです。こういうミステリは大好きです。

 これぞまさに、ザ・古典!といえる密室トリックで、たぶんあの手がかりが登場した瞬間に読者は真相へ到達することが可能です。それほどまでに基本中の基本、古典的トリックがメイントリックとして描かれています。しかし、注目すべきは本作品が1923年に発表されたミステリであることです。アメリカの某作家の作品Cより早いのです。これにはびっくりしました。歴史的価値はとても大きいと思います。
 2つの殺人事件のうち、後の方の殺人事件の犯行動機があまりにそっけないだろうと、ツッコミを入れたくもなりましたが、まあそこには目をつむりましょう。古典の名のもとに甘くなりがちです。
 とはいえ、正体不明のいかにもなレッドヘリングを泳がせてみたり、怪しげな行動をとる男がじつは良いやつだった、とか罠の仕掛け方がいちいち古典的すぎて、むしろ読んでいて気持ち良いのです。主人公をめぐるメロドラマがあったりして、物語としても読んでいて楽しかったですね。「古典」の安心感というか、そういうのがあって退屈はしませんでした。
 本書の解説にも書いてありますが、密室トリックの他に、見どころとしては死体の隠蔽トリックがあげられます。このトリックによって物語の空気が変わるかのような不気味な雰囲気をまとい、そのまま閉幕まで雪崩込んでしまう、なんだか不思議な魅力がありました。トリックだけ抽出して見れば大したものではないのですが、あの人物があの人物のためにこのような隠蔽を行ったことに、物語との親和性を感じます。

[ 2018/03/16 20:02 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

白井智之「少女を殺す100の方法」 

少女を殺す100の方法少女を殺す100の方法
2018/1/17
白井智之

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★★★★☆



 【内容紹介】

 とある名門女子中学校。ある日、二年A組の担任・ススワタリが血相を変えて校長室に飛び込んできた。鍵のかかった教室で、生徒20人が死体で見つかったのだ。教頭のクサカベは学校に都合よく真相を偽装するため、警察よりも先に犯人を捕らえようと目論む。同級生20人を皆殺しにした犯人は誰なのか?事件は思いもよらない方向へ転がっていく。(少女教室)学園、ホラー、メタミス、エログロ、SF。少女20人の死をテーマに紡がれる、5つの本格ミステリ。




 作者の初となる短編集です。全5話収録で、各話で20人ずつ14歳の少女が殺されていき、全て読み終わるときには計100人の少女が命を落とします。総タイトルは『少女を殺す100の方法』で、物語を超えて同名の登場人物が登場するなど、各話が小さい点で共鳴しあいますが、いわゆる「連鎖式」と呼ばれるような強いつながりはありません。
 『おやすみ人面瘡』や『東京結合人間』などで構築した独特の世界観は本書も健在で、我々の住む世界とは少し違ったアンモラルな世界が舞台です。
 その中で、いちばん「まとも」な世界で殺人が行われるのが冒頭の「少女教室」でしょうか。凄惨な殺人現場の裏に隠れる大きな犯行計画や、終盤で物語がひっくり返る点など、絵的なキャッチー性ばかりでなく、ミステリとしてプロットが魅力的な一編でした。
 導入話として「少女教室」は最適で、以降はなんの説明もなく少女がミキサーでジュースにされたり、なんの説明もなく怪獣が街を襲っていたり、なんの説明もなく「猿」(←意味深)の肉を喰わされたり、なんの説明もなく少女が空から降ってきたりと、みたこともない空間で殺人事件が起こり、そのなかで論理的謎解きが展開されます。それらの特殊な世界観については最後まで説明されないままで終わることが多いのが特徴です。登場人物たちはそういう世界の中であたりまえに暮らしているからで、わざわざ謎解きをする必要が無いためです。このような特殊設定がミステリを面白くしているのも事実で、われわれに未知のミステリ体験をさせてくれます。
 「「少女」殺人事件」などは、ある意味アンモラルな世界とマッチしていて、なぜか怪獣が街を襲っている中、古典的な「読者への挑戦」付きの犯人当てが描かれます。理不尽な世界をまず創造したうえで、謎解きにおけるフェアプレイとアンフェアを自然に逆転させてみせた良作です。とにもかくにもまずルール(世界)があるのだ、嫌でもそれに従うしか無いのだ、という有無を言わさぬ世界構築が、ミステリそのもののあり方を変えさせており、やり方としては非常に斬新に思いました。
 「少女ビデオ 公開版」や「少女が町に降ってくる」なんかは、特殊設定がサプライズに結びついているうえに、ラストシーンは余韻を残し、物語としても広がりのある魅力的な作品です。

 作者の持ち味が発揮された本格ミステリ短編集です。まだ20代というのも驚愕です。
 まったく真逆のピュアな純愛ミステリなんかも読んでみたいな、とも思ったりします。
 今後も活躍の楽しみな作者です。


[ 2018/01/27 20:24 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

かんばまゆこ「名探偵コナン 犯人の犯沢さん 1」  

名探偵コナン 犯人の犯沢さん 1名探偵コナン 犯人の犯沢さん 1
2017/12/18
かんば まゆこ

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★★★☆☆



 【内容紹介】

 あの”犯人”が主役のクリミナル・ギャグ!

 犯罪都市、米花町―――世界トップレベルの事件数が
 発生するこの町に降り立った、漆黒の人影…
 標的に近づくべく上京してきたようだが、全てが謎に
 包まれている。その人物の名は…犯人の犯沢さん(仮名)!




 『金田一少年の事件簿外伝』とおなじく、『名探偵コナン』が犯人側の視点で描かれた作品です。出版されたタイミングは『金田一少年外伝』より後ですが、連載開始のタイミングはどちらが先なのでしょう。結果として似たようなスピンオフ作品が「金田一少年」の後追いとなっているのは、かつての正典発売当時を思い出させます。
 ただし、犯人視点のスピンオフとは言っても『金田一少年の事件簿外伝』とは少し毛色が違っていて、本作の場合は、正典のトリックや推理にツッコミを入れるような事はしていません。江戸川コナンがいるせいで(?)犯罪だらけの米花町の住宅事情、防犯事情、市民の暮らしぶりなどの特殊性については、犯人(犯沢)の目を通して描かれていて、その点については原作ファンの心をくすぐることでしょう。このように、殺人願望を抱く黒タイツの犯人が、米花町にやってきて殺人のチャンスを伺う、というシミュレーション的な趣が強く、独立した作品としての評価は、『金田一少年の事件簿外伝』よりこちらのほうが上です。そのため正典のネタバレの心配はありません。
 黒子の犯人(犯沢)がウロウロ街を歩き回っているのがまず面白いし、時には残忍な殺人衝動を見せる犯沢が、仕事しなきゃ!と社会貢献に燃える姿もギャップがあって面白いです。
 フィギュアでもこの黒子の犯人がリリースされていると聞くし、意外と愛されキャラなのかもしれません。そういった独特の“愛され要素”をきちんとコミックでも表現しているのが良いです。個人的には悪くない作品だと思います。




figma 名探偵コナン 真・犯人 ノンスケール ABS&PVC製 塗装済み可動フィギュアfigma 名探偵コナン 真・犯人 ノンスケール ABS&PVC製 塗装済み可動フィギュア
2017/6/21
フリーイング

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[ 2018/01/09 18:37 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

望月拓海「毎年、記憶を失う彼女の救いかた」 

毎年、記憶を失う彼女の救いかた毎年、記憶を失う彼女の救いかた
2017/12/21
望月 拓海

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★★★☆☆



 【内容紹介】

 私は1年しか生きられない。毎年、私の記憶は両親の事故死直後に戻ってしまう。空白の3年を抱えた私の前に現れた見知らぬ小説家は、ある賭けを持ちかける。「1ヵ月デートして、僕の正体がわかったら君の勝ち。わからなかったら僕の勝ち」。事故以来、他人に心を閉ざしていたけれど、デートを重ねるうち彼の優しさに惹かれていき―。この恋の秘密に、あなたは必ず涙する。




 最新の第54回メフィスト賞受賞作です。帯に「すべての伏線が愛――。」とミステリファンの期待を少しだけ煽るような書き方がされていますが、恋愛小説と割り切ったほうが良いでしょう。ラストにおいて『イニシエーション・ラブ』のようなことは起こりません。
 とはいえ、後半にある事実が明らかになる点は意外性をはらんでおり、それを男女の関係を一歩進めるクライマックスへとつなげて来るのは恋愛小説として感動的です。
 小説家としては新人かもしれませんが、作者が脚本家のためか、文章が映像として浮かびやすいのは大きな武器だと思います。
 人間誰しも恋人との思い出は忘れたくないものです。そのなかで記憶喪失の悲劇の大きさは身近に感じやすいし、いかにそれにあらがうか、という点でも感情移入しやすいです。後半に至るまで女性側に感情移入していた読み手の心は、いつしか男性側へとその想いを移すことでしょう。この自身の認識の甘さに懺悔したい気持ちでいっぱいの読者に対して突きつけられるのが、後半の“「君」へのメッセージ”です。ジャブで揺さぶられた直後にストレートを打ち込まれれば感動するしかありません。この“「君」へのメッセージ”が、まるで読者に語りかけているかのように錯覚させる点も小説として巧妙です。
 TVかなんかで、影響力のあるタレントが本書を褒めれば、ベストセラーに化ける可能性もあると思います。映像化しても流行りそうです。ただ、メフィスト賞らしい「尖った」何かを本書に期待するのは控えたほうがよろしいかと思います。
[ 2017/12/27 02:17 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

小酒井不木「疑問の黒枠」 

疑問の黒枠疑問の黒枠
2017/9/6
小酒井 不木

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★★★★☆



 【内容紹介】

 差出人不明の謎の新聞死亡広告を利用して、自らの模擬生前葬と還暦祝いを企図した商事会社社長・村井喜七郎は本当に死んでしまう。他殺か?さらに死体は紛失し…法医学者・小窪介三は自らの“犯罪方程式”を元に犯人に迫る。息づまるプロットの展開に目を瞠る不木唯一の長篇推理小説、戦後初の文庫化!




 江戸川乱歩らとともに戦前の探偵小説文壇を支えたひとり、小酒井不木の傑作長編です。文庫形態で出るのは初めてのようで、お手軽に読めるのが良いです。復刊ブームが嬉しい一方、単価の高い本が多いのは少し悩ましい問題で、そんな中で河出文庫の「KAWADEノスタルジック 探偵・怪奇・幻想 シリーズ」は良企画だと思います。

 新聞の片隅に、自分の死亡広告が出たらどんなにびっくりするだろう、という読者の想像を掻き立てるような発端が印象的で、一瞬にして読者を物語の世界へと引きずり込みます。登場キャラもなかなか個性的で、その死亡広告に「乗る」かたちで模擬葬式を行って死んだふりをしてみよう、というのだからもう物語の先が気になって仕方がないではありませんか。
 このような魅力的な発端と、読者を翻弄して翻弄して迷宮へと誘い、終着点を想像する余地を与えないジェットコースター的な探偵小説です。これ絶対に見切り発車して、書きながらあれこれ考えて、奇跡的に最後上手くまとまったパターンだろ!と勘ぐってしまうほどあっちへこっちへ物語は彷徨い、読者の想像を超えていくかたちで展開していきます。
 小酒井不木自身がお医者さんで、頭の良い方なので「犯罪方程式」などそれっぽい考察・医学知識は出てきますが、薀蓄は単なる装飾に終わっていません。そういった法医学者による探偵法の描写は、作者の探偵小説に対する考えに繋がっていて興味深く読めます。エピローグで語られる「法医学者による鑑定」の絶対性への疑問は、医者である小酒井不木らしいやり方で「名探偵の推理の絶対性」に疑問を投げかけたもので、それが上手く作品へ落とし込まれているのが本作の大きな特徴と言えます。
 またこのような法医学者による科学的捜査に対する考察は、比較的冷静な探偵活動の象徴としても捉えることが出来ます。エロ・グロ・ナンセンスを見せる探偵小説ではなく、本格に寄せているのが好感触です。死体を盗み出したある人物の犯行動機を「狂気」として片付けているのが少し気にはなりましたが、短編「恋愛曲線」ほどねっちりと狂気は描かれておらず、即興的な印象があり、そう言った点でも「理性」や「論理」へ作品を踏みとどませている感じがします。
 登場人物全員の立ち位置があやふやになる中盤――誰が犯人で、誰が最終的に探偵役になるのかを曖昧にしてしまう展開はフーダニットを主体とした探偵小説としては見事としか言えません。何重にも重ねられた犯行計画も練られていて、特にある人物とある人物の結婚を確定させるために死者の〇〇を利用する、そのために関係者に仕掛けられるミスリードには驚きました。
 終盤に、お前兄貴だったのかよ!お前妹だったのかよ!おまえら〇〇チルドレンだったのかよ!と意外な人間関係が一気に明らかになる点は、少し性急な感じもするのはするのですが、本作ノンストップ度の大きさを前にしては、このくらいでも良いのかもしれません。読者を翻弄する物語に、素直に身を任せるのが吉です。

[ 2017/12/10 01:40 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

ウイスキーぼんぼん

Author:ウイスキーぼんぼん

初めて読んだミステリは『そして扉が閉ざされた』(岡嶋二人)。以来ミステリにどっぷりハマリ中。
「SUPER GENERATION」で水樹奈々さんに興味を持ち「Astrogation」で完全にハマる。水樹奈々オフィシャルファンクラブ「S.C. NANA NET」会員。

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好きな推理作家:島田荘司ゴッド
嫁本:アトポス)
好きな歌手:水樹奈々ちゃん
嫁曲:SUPER GENERATION)
誕生日:ヘレン・マクロイとおなじ
体型:金田一耕助とおなじ

本年度のお気に入り(国内)
御朱印巡り
集めた御朱印です。
(各都道府県参拝した順)
※記事に出来ていない寺社多数です!鋭意執筆中!
※リンクが切れているものは下書き状態です。しばらくしたら公開されます。

【東京】
・靖國神社(その1)
・靖國神社(その2)
・東京大神宮
・浅草寺 御本尊
・浅草寺 浅草名所七福神
・浅草神社
・浅草神社 浅草名所七福神
・今戸神社
・明治神宮(その1)
・明治神宮(その2)
・増上寺
・烏森神社
・神田明神
・乃木神社
・上野東照宮
・波除稲荷神社
・富岡八幡宮

【神奈川】
・鶴岡八幡宮
・建長寺
・高徳院(鎌倉大仏殿)
・長谷寺

【愛知】
・熱田神宮
・一之御前神社、別宮八剣宮
・真清田神社
・大神神社
・大須観音

【大阪】
・大阪天満宮
・豊國神社
・四天王寺
・住吉大社
・坐摩神社
・法善寺
・難波八阪神社
・道明寺天満宮
・一心寺
・安居神社
・生國魂神社
・生國魂神社 干支(申)
・生國魂神社 干支(酉)
・生國魂神社 干支(戌)
・三光神社
・玉造稲荷神社
・今宮戎神社
・方違神社
・難波神社
・露天神社(お初天神)
・太融寺
・大鳥大社
・石切劔箭神社
・枚岡神社
・慈眼寺
・久安寺

【京都】
・鈴虫寺(その1)
・鈴虫寺(その2)
・松尾大社(その1)
・月読神社
・天龍寺
・御髪神社
・常寂光寺
・二尊院
・野宮神社
・下鴨神社(賀茂御祖神社)
・河合神社(下鴨神社摂社)
・盧山寺
・梨木神社
・白雲神社
・護王神社
・御霊神社
・下御霊神社
・平安神宮
・銀閣寺(慈照寺)
・金閣寺(鹿苑寺)
・龍安寺
・八坂神社
・八坂神社 美御前社
・八坂神社 又旅社
・八坂神社 冠者殿社
・八坂神社 青龍
・八坂神社 祇園御霊会
・伏見稲荷大社 本殿
・伏見稲荷大社 奥社奉拝所
・伏見稲荷大社 御膳谷奉拝所
・三十三間堂
・養源院
・東福寺
・建仁寺
・南禅寺(その1)
・南禅寺(その2)
・永観堂(禅林寺)
・北野天満宮
・北野天満宮 宝刀展限定「鬼切丸」
・大将軍八神社
・法輪寺(達磨寺)
・妙心寺
・妙心寺 退蔵院
・仁和寺
・建勲神社
・晴明神社
・御金神社
・八大神社
・豊国神社
・由岐神社
・鞍馬寺
・貴船神社
・六道珍皇寺
・六道珍皇寺 六道まいり
・六波羅蜜寺 都七福神
・安井金比羅宮
・知恩院 徳川家康公四百回忌
・青蓮院門跡
・青蓮院門跡 近畿三十六不動尊霊場
・粟田神社
・鍛冶神社(粟田神社末社)
・東寺
・上賀茂神社(賀茂別雷神社)
・大徳寺 本坊
・大徳寺 高桐院
・今宮神社
・妙顯寺
・三千院 御本尊
・三千院 西国薬師四十九霊場第四十五番
・三千院 聖観音
・実光院
・勝林院
・宝泉院
・寂光院
・宝厳院
・大覚寺
・清涼寺
・祇王寺
・化野念仏寺
・落柿舎
・城南宮
・飛行神社
・石清水八幡宮
・岡崎神社
・長岡天満宮
・平野神社
・法金剛院
・高台寺
・清水寺
・宝蔵寺 阿弥陀如来
・宝蔵寺 伊藤若冲
・勝林寺
・平等院 鳳凰堂
・宇治神社
・宇治上神社
・智恩寺
・元伊勢籠神社
・眞名井神社
・梅宮大社

【奈良】
・唐招提寺
・薬師寺 御本尊
・薬師寺 玄奘三蔵
・薬師寺 吉祥天女
・薬師寺 水煙降臨
・東大寺 大仏殿
・東大寺 華厳
・東大寺 二月堂
・春日大社 ノーマル
・春日大社 第六十次式年造替
・興福寺 今興福力
・興福寺 南円堂
・如意輪寺
・吉水神社
・勝手神社
・金峯山寺
・吉野水分神社
・金峯神社
・法隆寺
・法隆寺 西円堂
・中宮寺
・法輪寺
・法起寺
・元興寺
・橿原神宮
・橘寺
・飛鳥寺
・飛鳥坐神社

【和歌山】
・総本山金剛峯寺
・高野山 金堂・根本大塔
・高野山 奥之院
・高野山 女人堂
・熊野那智大社
・青岸渡寺
・飛瀧神社
・伊太祁曽神社
・國懸神宮
・紀三井寺

【滋賀】
・比叡山延暦寺 文殊楼
・比叡山延暦寺 根本中堂
・比叡山延暦寺 大講堂
・比叡山延暦寺 阿弥陀堂
・比叡山延暦寺 法華総持院東塔
・比叡山延暦寺 釈迦堂
・比叡山延暦寺 横川中堂
・比叡山延暦寺 四季講堂(元三大師堂)
・三尾神社
・三井寺 金堂
・三井寺 黄不動明王
・近江神宮

【兵庫】
・生田神社
・廣田神社
・西宮神社
・湊川神社
・走水神社
・千姫天満宮
・男山八幡宮
・水尾神社
・兵庫縣姫路護國神社
・播磨国総社 射楯兵主神社
・甲子園素盞嗚神社
・北野天満神社

【岡山】
・吉備津神社
・吉備津彦神社

【鳥取】
・白兎神社
・宇倍神社
・聖神社
・鳥取東照宮(樗谿神社)

【広島】
・吉備津神社
・素盞嗚神社
・草戸稲荷神社
・明王院
・出雲大社 福山分社
・沼名前神社(鞆祇園宮)
・福禅寺(対潮楼)

【徳島】
・大麻比古神社

【福岡】
・太宰府天満宮
・筥崎宮(筥崎八幡宮)
・住吉神社

【沖縄】
・波上宮

■朱印帳■
・京都五社めぐり
・高野山 開創1200年記念霊木朱印帳
・平安神宮 御朱印帳
・全国一の宮御朱印帳
・住吉大社 御朱印帳
・建仁寺 御朱印帳
・今戸神社 御朱印帳
・大将軍八神社 御朱印帳
・晴明神社 御朱印帳
・東寺 御朱印帳
・明治神宮 御朱印帳
・大阪市交通局 オオサカご利益めぐり御朱印帳
・北野天満宮「宝刀展」記念朱印帳
・熊野那智大社 御朱印帳

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ハーイ!ハーイ! ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!